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アメリカ人の心の美学、サリーさんの場合は?(後編)

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連載エッセー(夏) vol. 11

独立記念日( Independence Day)が、近づいてきた。
1776年にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念して、
パレードや花火で国をあげてのお祭りが行われる。
もうすぐですよ~♪
店頭に並ぶ、アメリカ国旗をあしらった品々もまた、
この日が近づいてきたことを知らせてくれる。

アメリカ人の心の美学、サリーさんの場合は?(後編)_d0216939_2131346.jpg



アメリカ人の心の美学、
  サリーさんの場合は?


アメリカ人の心の美学、サリーさんの場合は?(後編)_d0216939_21361065.jpg


(ストーリーは、昨日の続きです。)


「壷を買ってくれてありがとう。
 でも、ごめんね。
 ジルさんが、あなたに壷を買うことを押し付けていたよね?
 だから、無理をして欲しくなかったのよ。
 お宅は、私たちの素晴らしいご近所さんだもの。
 お金はもらえないわ。」



えっ?!

花と5ドルの返金に戸惑って、

急いでサリーさんのお宅に走ったけど、

この言葉を耳にして、私は彼女とご主人の顔を見つめてしまった。

ん?ちょっと、あのときのことを考えてみた。

そっか、私がサリーさんのガレージセールに行ったときに、

あの人がいたんだ。押しの強いご近所さん、ジル。



「みどり、この壷、たったの5ドルよ。買うべきよ!」


アメリカ人は、他人に自分の考えをコントロールされることを嫌う。

人は自由だからだ。それなのに、このジルさん。

自分の考え方を押し付けて、人をコントロールしようとする。

私とすれば、綺麗な壷だし、たったの500円だもの。

もう一つ、壷が必要だとは思わなかったけど、まぁいっか。

断るのも面倒だったので、5ドルで壷を買った。

自分の意思をひっこめて、和を保とうとした日本人の私。

サリーさんも壷が売れて喜ぶ。

ジルさんの意見に逆らうのも面倒。

だったら、壷を買っちゃおう!

たったの5ドルじゃないの。

それだ!



サリーさんは、その光景を見ていたのだ。

動物愛護団体を支持して、

犬を養子にもらったり寄付をしたりする心優しい彼女。

我が家で預かっていた義母の犬が迷子になったときも、

保護をして獣医さんに連れて行ってくれた。

そうそう、思い出した。

雪がふる寒い夜、保護されたあの老犬。

獣医にかかった費用も受け取らなかった。

困った私は、ランプをプレゼントしたっけ。

それ以来、彼女と私は友達になった。



あれ?

そういえば、サリーさん・・・

昨年の春、近所の奥さん7、8人を、

パーティーに招待してくれたことがあった。

そのときに、あのジルさんはいなかった。

サリーさんは、ジルさんを除外していたんだね。

人選をしたといっていたもの。



困った。

5ドルを受け取ろうとしないサリーさんとご主人。

これ以上、論争をしても仕方がない。

私はとりあえず、その場から去った。

ご飯でも作ってお届けしようかな?





060.gifヤンキーの心は、とても優しくて敏感だ。
自分の中の正義をつらぬく。
そして、近所付き合いも大切にする。
だから、この5ドルの商売が、サリーさんには納得がいかなかったのだろう。
受け取って気持ちがいいお金ではなかったという意味だ。
ちなみに、サリーさん達は、お金持ち。
ガレージセールで並んでいた品々は、アンチークなどの高級品ばかり。
もらって当然のお金は受け取るけど、それ以外のお金は受け取らないようだ。





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by runninggirl_usa | 2014-07-02 21:09 | 連載エッセー(夏)