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愛する人にいつでも逢える「魔法の国」、ありますよ。

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昨日、久しぶりに父を見た。材木、大工道具、園芸用品、電化製品などを売る店だ。高い天井に広い店内。小学生の私には、まわりの物が全て珍しくて、よそ見をしている間に、父の姿を見失ってしまった。「おとうちゃん!」泣きべそをかきながら、父の名をよんだ。まわりにいた大勢の客たちが、小さな私のまわりを囲んだ。みんな「おとうちゃん」、という言葉に反応したらしい。










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でも、私のおとうちゃんは、私に似ているの。金髪でも、青い目でもないの。背も高くないの。ダディーじゃなくて、おとうちゃん。日本人なの。どこ、私のおとうちゃん?おとうちゃんの姿がみえない。
久しぶりの思い出に、涙がこぼれた。













たった一瞬の魔法だった。
園芸用品を買いに行った店で、父の姿が浮かび上がった。
たった一瞬だったけど、53才で亡くなった父の姿をみた気がした。
小さい頃、日本で父と一緒によくこんな店にいった思い出の場所だもの。
父の後ろを追いながら、店内を眺めるのが好きだった。
建築士だった父。手先が器用な人で、その遺伝子は、兄ではなく私に受けつがれた。
私は、金づちやのこぎりを持つのが大好きな子供だった。
そう、父とのキーワードは、ここ。大工用品の店。
ここに来れば、いつでも父に逢えるのだろう。
死を悲しんで涙を流すより、思い出して涙した方が供養になる

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逢いたい人に逢える「魔法の国」
その入り口は、あるのだと思う。
故人との思い出につながる公園や図書館、店、並木道など。
その人に逢える「鍵」となるキーワードの場所かも知れない。
愛しているからこそ、知っているキーワード。
人はいつまでも生きられるわけではない。
この世に「一粒の愛という種」を蒔いて、地上から姿を消しただけなのだ。

種を大切に育てるよ、お父さん。





クリスマスが、やってくる。

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アメリカの店先では、家に飾るクリスマスデコレーションと並んで、
墓に備える華やかなオーナメントが並んでいる。
日本にある父母の母。
実際には、お参りをすることはできないけど、
お花を手向けるイメージだけでも心の中で描いてみた。







053.gifチョコちゃんの祈りも天国に届くといいね。
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by runninggirl_usa | 2013-12-04 01:49 | アメリカンカルチャー